ドラクエ11といえば2年前に発売され、大ヒットしたのは記憶に新しいところです。評判を聞いてもおおむね好評のようです。
しかしながら個人的には内容にいろいろと不満が残りました。その不満だった点を挙げていきます。
ストーリー、育成ともに自由度がなさ過ぎる!
最大の不満点はやはりあまりにも一本道で、自由度のないゲームであるということです。
ストーリーはずっと一本道で、途中で寄り道しようとすると兵士が立っていて、「ここから先は危険です」みたいなことを言われて足止めされてしまう。こういった状況がずっと続くのです。
こうも一本道が続くと、「遊んでいる」という感覚よりも「遊ばされている」という感覚に陥ってしまい、ゲーム自体が楽しいものではなくなってしまいます。
またキャラの育成についても同様に一本道であるといえます。
スキルパネルというシステムが導入されたことで自由度は多少増えましたが、キャラクターの強さがそこまで大きく変わるものではありません。カミュが短剣を装備しようがブーメランを装備しようが、盗賊であることには変わりはないのです。
ドラクエ6の転職システムみたいにキャラクターの個性を大きく変えられるようなシステムを入れてほしかったですね。
戦闘中に意味なく移動できるシステム
ドラクエ11では戦闘中に主人公を自由に動かすことができるのですが、動かしても敵の攻撃を避けられるという訳でもなく、戦闘への影響は全くないという不思議なシステムとなっています。
このシステムが実装された狙いというのは何だったんでしょうか・・・。いまだに理解に苦しみます。
主人公だけがチョロチョロと動き回って、他の味方やモンスターはずっと棒立ちで何もしてこないというあまりにもシュールな光景が繰り広げられます。
これは憶測になりますが、もしかしたら開発段階では何らかのアイディアがあったものの途中でボツとなり、その名残なのかもしれませんね。
たとえば敵を後ろから攻撃すれば大ダメージを与えられるとか、味方との位置関係によって連携して大技を繰り出せるとか、そういった面白い要素があればいいと思いましたが、残念ながらそういった要素は全くないのです。
本作のバトルシステムはとにかく不完全であったの一言に尽きます。
装備品が見た目に反映されない
今作では見た目に反映される装備は一部のみで、それ以外のものは全く反映されません。
イメージとしてはドラクエ8のときのような感じです。
ドラクエ11はキャラクターがそれぞれにとても個性があって魅力的です。それだけに見た目を変えるという楽しみ方をもっとさせてほしかったですね。
表情が見えなくなるのが問題だとしても、たとえばムービーシーンでは兜を脱ぐようにするとか、いくらでも工夫する余地があったはずです。
過去作でできたことができないのは非常に残念で、ドラクエ9や10よりもシステム的に退化しているように感じられてしまいました。
縛りプレイは不要
そもそも縛りプレイというのは、そのゲームをより楽しむために自発的にルールを作ってやるものだと思っています。
たとえばドラクエ3を一度クリアした人が、今度は仲間を全員遊び人にしようとか、そういった楽しみ方こそが真の縛りプレイなんだと思います。
ゲームの楽しみ方というのはそれぞれのプレイヤーが各自で見つけるものなのです。それを公式が押し付けるというのには自分は賛成できません。
ただ「恥ずかしい呪い」というフレーズはインパクト大で、こういった言葉のチョイスはさすが堀井さんだと感心させられました。でも縛りプレイは絶対に入れるべきでなかったと思います。
行き先表示などのあまりに過剰な親切機能
プレイ中にいちいち次の目的地を丁寧に教えてくれるのですが、さすがに親切すぎるのではないかと思いました。
ゲームにおいてわかりやすさは大切な要素ではありますが、やりすぎるとゲーム性が損なわれてしまい、ただただお使いをさせられているというマイナスな気持ちになってしまいます。
自分の頭で考えて試行錯誤することこそがRPGの醍醐味であったはずですが、そこの部分の面白さがすっかり薄れてしまったという印象です。
さいごに
いろいろと不満点を述べさせてもらいましたが、もちろん悪いところばかりでなくいいところもたくさんあります。
中でも仲間キャラクターのデザインは非常に素晴らしくて、本当に一人ひとりのキャラクターに愛着が沸くのです。こういったところはドラクエの最大の強みといえるでしょう。
ドラクエ11は不満もたくさんありつつ、でも魅力もたくさんあるといった感じで、自分の中でどう評価していいのか難しいゲームという印象です。